2020.04.01

飛騨の薬草を学ぶ教養講座 「シソ」【広報ひだ2019年9月号掲載】

今年の夏も暑さが本当に厳しかったですね。あきらめてエアコンを新設したという方も多かったと聞きます。1日の中の、また家の内外の温度差で、私たちの体は大きな負荷にさらされており、その負荷に対応しようと体内では多くのミネラルを使用するため、ミネラルが不足し体調を崩しやすくなります。

さて、シソは葉っぱを取ってもまた生えてくる、また、蒔いた覚えのないところから生えてきたなどその生命力に驚かれた方もあるでしょう。 生命力の強い植物はミネラルも豊富です。

シソ(紫蘇)と書くように、人を蘇生する紫色の植物で、気の巡りをよくする順気効果(気を巡らし精神的に楽にする)があります。

また、香りの成分ぺリルアルデヒドには強い防腐作用があるので、刺身のツマなどになっているのは納得ですね。

この他に抗酸化作用や消臭作用、血中アルコール分解作用、また、アトピー、花粉症、喘息などのアレルギー症状も緩和してくれます。

そして血液の循環を良くして頭の疲れをとり、イライラした気持ちを落ち着かせてくれます。

活用としては生葉を刻んで使ったり、葉っぱを乾燥させて粉にし、ふりかけにしたりしてもいいでしょう。シソジュースは手軽に美味しくミネラルを補給できます。

作り方としては、青シソ200g、赤シソ20gを水2リットルで煮出し、砂糖250gを溶かしたあと、クエン酸を20g入れます。すると色が鮮やかなワイン色に変わります。それを茶こしなどで濾して容器に入れると完成です。

まだまだしばらく続く暑さへの対応、酷暑で疲れた体へのミネラル補給にシソはもってこいです。ぜひ取り入れて体をいたわりましょう。

村上光太郎「薬草を食べる」より

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