2020.04.01

飛騨の薬草を学ぶ教養講座 「ユキノシタ」【広報ひだ2019年12月号掲載】

日に日に気温も下がり、標高の高い山々は雪に覆われてきました。 間もなく本格的な冬の到来ですね。

皆さんは、ユキノシタという植物をご存知でしょうか。 庭や山際の石垣のまわりなど、湿り気のある場所に、この時期になっても枯れておらず青々とした、葉の表面に密生した長い毛をつけている植物です。 これがユキノシタ。

効能としては、切り傷の化膿、やけど、漆かぶれ、ひきつけや中耳炎、扁桃腺、腫れ物など緊急時に広範囲に使えます。 さらには健胃、解毒、解熱、鎮咳、心臓病、腎臓病、腎結石など様々な効果がある万能選手です。

この年中葉が青く、多くの効能があるユキノシタ。この効能をいつでも必要なときに採取できるようにということで、庭や井戸のまわりに植えてあったのです。

小さい頃、風邪の時などにユキノシタを飲んだという声をよく聞きます。それだけ効果が実証され、伝承されてきたのでしょう。

体に取り入れる方法は、内用の場合は、乾燥葉や生葉を煎じて飲む、塩を少し入れて揉んだ汁を服用、生葉を天ぷらにして食べるなどがあります。ごまダレであえて食べると美味です。外用の場合、生葉の汁を患部に塗布または貼って使うなどするとよいでしょう。

おいしくて効果抜群のユキノシタ。これからなかなかフレッシュな薬草がない時期となる飛騨で、ユキノシタの存在は大変貴重です。一度探してみてはどうでしょう。年中青くて変わった葉っぱのただの雑草が実は万能な薬草だったという話になりそうですね。

年中取れる薬草もうまく取り入れて、これからの寒い冬を乗り越えましょう!

村上光太郎「薬草を食べる」より

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