2021.06.08 ASAGIRI

朝霧フィールド季 vol.6 2021春『さくら色にいざなわれる森』

昨年と違い、2月中にも降り続けていた雪がようやく融け、春の陽射しに包まれた朝霧の森では、多くの薬草が次々と花を咲かせています。春といえば「桜」ですね。桜は観賞する以外に「花は桜湯に、葉は桜餅に、果実はサクランボ」として味わうことができます。

また、生の葉に香りはありませんが、塩蔵(塩漬)中にクマリン配糖体が分解され芳香成分の一種が甘い香りを発するようになります。桜餅の特徴ある香りはクマリンなどによるものです。一方「樹皮」は生薬「桜皮(おうひ)」として咳止や解熱、皮膚病などに薬効があるとされます。中国では利用されていませんが、日本では「ヤマザクラ」や「カスミザクラ」も生薬として利用されています。

桜の一種である「ソメイヨシノ」は交配すると「ソメイヨシノ」ではなくなってしまうため、挿し木などにより増やされています。世界各地にある「ソメイヨシノ」は実は同一の遺伝子であることがわかりますね。

日本を代表する「桜」が咲き誇る様子を朝霧の森でぜひご堪能ください。

薬草プロジェクト 白川・仲島

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朝霧フィールド季 vol.2 2020春『春の息吹』

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