2021.08.17 新着情報

飛騨の薬草を学ぶ教養講座 「クズ」【広報ひだ2021年8月号掲載】

今年もクズの花が採れる季節がやってきます。飛騨市のエース級薬草の一つで、肝機能を高める、体感できるとしてクチコミで広まった素晴らしい薬草です。

今年の花の状況はどうでしょうね。元気な花がたくさん咲いて欲しいところです。一昨年の冬に全く雪が降らなかった影響からか、昨年は花の咲いている量も少なく、心なしか花も元気がないように感じました。昨冬はしっかり雪も降ったので、生育も元に戻ったと期待したいところですね。

今年もクズを紹介します。乾燥して粉末にする活用がメジャーですが、乾燥するのが苦手、粉末は飲みにくいという方のために酵母液を紹介しましょう。

生の花を採ったら、さっと天日に当てて、花についている虫を追い出します。その後、瓶に6〜8割程度花を入れ、次に砂糖を多めに入れて水を注ぎ、砂糖水に漬けた状態にします。日光に当ててしばらくすると発酵して泡が出だし、透明だった水がピンク色や赤紫色になり、代わりに花から色が抜けて白っぽくなってきます。発酵が落ち着いたら完成。これでクズの花の酵母液が出来上がりです。

酵母液は甘くてフルーティな香りで飲みやすいだけでなく、酵母菌としても使えます。我が家には砂糖を少し多めに入れて作った平成24年製のクズ酵母がありますが、一見真っ黒のように見える濃い赤紫色で、今でも問題なく飲むことができます。きちんと発酵させ、冷暗所に置くなど保管に気をつけていれば長く活用ができます。

様々な方法でクズを活用してみましょう。

クズの花が咲くのはとてもわずかな期間。うまく採れるといいですね。

効 能:二日酔い、肝機能障害など

購入先:野山

村上光太郎「薬草療法ハンドブック」より

「クズ」広報ひだ2020年7月号掲載ページ

※ひだ森のめぐみでは、薬草の乾燥・粉末加工サービスを始めました。これを機会にぜひご利用ください。

薬草加工サービスWebページをご覧ください

【お問い合わせ先】ひだ森のめぐみ 電話:0577-73-3400

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